
デモカー製作企画がいよいよ外装の着手となり、作業を以前にも紹介したMOZEに依頼する為、神戸まで足を運びます。
MOZEに到着すると、事前に打ち合わせていた内容が実現できるか話し合いさっそく作業着手となりました。


チリ合わせ
まずは、フェンダーアーチの切り上げ加工からですが、現状フロントとリアにブリスターフェンダーが組んでいる状態で、リアはブリスターを外すと叩き出しになっています。
そこで、一旦前後のブリスターを外し、フロントは事前に購入して送っておいた純正のフロントフェンダーを付けてチリが合うかテストします。
「組んでガタガタになってたらどうしましょう(笑)」
と話しながら、オーナーの水戸さんがチリ合わせをしてくれると、あれほどズレていたチリがきれいになっていきます。



フェンダーは中古品なので曲がっていたようです。純正といえど中古なら状態によりチリが変わるのは不思議ではありません。
「整体師です!アミバと呼んでください(笑)チリは長穴とか下駄を捌かすとか、そういうのは重要ですね。新品ではないですし、へたしたらフレームが曲がってる場合があるので、持ってる物で上手にやってしまおうという感じですね」
下準備
チリ合わせに問題がないと分かると、オールペンの為に取れる部品は取ってしまいます。ここまで1時間程です。
「脱がすのは上手いですよ(笑)」

今回は、カーショウ向けの企画とあって、ガラスも素ガラスにする為、もう一台のドナー車を譲ってもらい移植します。その上でゲートもそのまま移植したほうが良いとの判断です。
ミサイルマンの位置
さて、オーバーフェンダーのミサイルマンですが、ひとえにオーバーフェンダーと言っても、どこに付けるかによって大きく印象が変わってきます。
そこには車高やタイヤサイズも関わってくる大切な作業です。
はじめに、通常のプレスラインの位置をマスキングテープで仮付けして、そこからさらに下げて、通常位置と、そこから下げたパターンの2種類を選択肢として検討します。

写真では伝わりにくいが、この2つの印象は大きく異なります。個人的にはフロントだけ下げても良さそうだったので提案してみました。
「フロントだけ見たらアカンですね。フロントとリアの両方を見ないといけないです。うんちくを語るとすれば、これを開発してた時から斜め上から見たアングルがものすごく好きなんですよ。だから、そのアングルを綺麗にするにはフェンダーの下とリムの間隔が前後均等になる事が大事なんですよね」
と、あくまでトータルで見るように教わります。これは完成してからなるほどと思うのですが、この時はフロントの事ばかり気にしていました。
フロントを上げる??
“都内も走れるカスタムカー”というコンセプトを伝えて話し合った所、水戸さんはリアを2cm〜2.5cm下げて、フロントを上げた方が良いと言います。

「街中走るんだったらフロントは高く。でも高く見えないような造り方。これが重要ですね。コンビニ入る時も大事なのはフロントですよね?バンパーと地面の距離が短いほうがカッコいいというのは、僕の中では違いますね。もちろん、それが好きなら別の話ですよ。でも、街中も走れるカッコいいクルマというのがコンセプトだったらフロントは上げましょう」
「フロント上げるのが嫌だったらリアを下げましょう。そうするとフロントは上がりますよね。それでリアのマフラーがコンビニの輪止めに干渉するなら、マフラー上げればいいだけの話ですから」
的確な意見かと思う。しかし、フロントを上げてしまうという発想はまるでなかった。これまでも車高は高いからだ。
二日目
二日目にショップに行くとガラスが外れていました。そこから、アーチの切り上げを始めます。
まずは前回テストした取り付け位置ですが、通常の位置が一番綺麗に見えるとの理由から、下げずに付ける事にします。
写真のマスキングテープが、ミサイルマンの取り付け位置になります。
「このマスキングが、オーバーフェンダーの天辺に来るとした時にネジで揉む事も考えながら、ストロークも確保したいので、そのあたりで限界ポイントを見つけて、カットする部分を決めます」
取り付け部分のスペースを考えるのは意外に難しく、経験が必要な工程です。カットするので、短いと修正が効かず、長いと干渉する可能性が出てきます。
アーチ上げ
まずは外側の鉄板をエアソーでカットしていきます。
外側の鉄板をカットしたら、内側の鉄板の余分な部分をカットし溶接する為に、周辺の塗装をサンダーで取ります。





次に内側の鉄板を短冊切りにした後、そこを起こしていきます。
起こしたら外側と内側の短冊切りをした箇所を溶接していきます。最初は溶接で点付けして、後にぐるりと溶接します。











溶接が終わると、不要な部分をカットします。
この状態で純正よりも強度は出てそうですが、さらにパネルボンドを塗って強度を上げます。
「この後にコーキングでもいいんですけど、鉄板の強度、安心感を持たせる為にパネルボンドを入れましょう。で、さらにシールでもう一度塞ぎます」



パネルボンドは非常に強度があり、一度入れるとまず剥がれない。素人には取扱いが難しいボンドです。スポット溶接の代わりに使われる事もあるそうです。
筆者の場合、アーチ上げに求める要件は、防腐、雨水の浸水、強度、ストローク時の干渉回避です。これだけ満たしてくれるなら十分です。
オールペンに向けて
アーチの切り上げが終わるとボンネットの足付けを確かめ、バンパーの隙間が気になるとの事でパテを入れてくれました。

ちなみに、ブリスターのビス後ですが点数が多かった為、穴埋めに時間がかかりました。この穴は溶接で埋めるのですが穴の周辺が歪む場合があるので板金作業になるケースもあり、ブリスターをビス留めしている方は、リメイク時にこのような作業が発生する事を把握しておくと良いでしょう。

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