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s14シルビア後期

置けて走れるクルマ造り、いくつも回り道をしてこの仕様に辿り着いたs14シルビア後期

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カスタムと一言で言っても実に様々である。「何を求めるか」によって方向性やオーナーの思考は異なる。Sさんは、自分の理想、そして仲間の影響からようやく自分の“イズム”を見つけた。

以前はサーキットへ行ったりジムカーナに出場したり、カースポーツを何となく楽しんでいたが、シルビアを乗り継いで、このs14でカーショウのスタンスネーションに出展する際に、現在のスタイリングを確立した。

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置き系イベントと走る事。s14は未だ完成系ではなかった。

一見、もうカスタムする所はないだろうと思われるこのシルビアだが、実は未だ発展途上の段階だった。彼はスタンスネーションに出展した後、関西で行われている「ドリドレ走」に注目した。

周りの影響から置き系イベントへシフトチェンジしたようなものの、やはり根底にあるのは走ることであり、元々エンジンにも手に入れていた彼にとってドリドレ走のコンセプトは共感を得るものとなったようだ。

「置けて走れての路線がしっくりてきますね。そのほうが楽しいと思うんで。走ってる人とも交流できるし、置き系の人とも交流できるし。今はスタンスネーションとドリドレに注目してますね。イベントで言うとその2つかな」

「走って魅せれるのが理想。それに向けて車を造ってますね」

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シルビアの購入エピソード

「自分、ほんと形から入るんで、がっつり最初から造りたい人なんで」と語るSさんは、s14購入時に苦労したと言う。

「ある程度仕上がってる車を買ってきて。で、試乗とかもしてまぁ大丈夫だろって思ってたんですけど。ショップでこれ、たぶんエンジン圧縮ないよって言われちゃって。測ってみたら、やっぱりなくて、開けてみたらピストン溶けちゃってるし、シリンダーもブロックもガリガリだし。仕方ないんで、友達から新しいブロック譲ってもらって、それをベースに作ってもらって。なので腰下とかも全部あけちゃってるんで、オーバーホールした新しいエンジンですよ」

購入時は車体費用とリセッティングを考えていたが、最終的には相当な費用をかける事になってしまった。

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エンジンとセッティング

オーバーホールとなる前段階で、問題になったのがトラストのT67タービン。行きつけのショップで、どういう方向性にする?って話になった時に、「ドリフトをメインにしたいって事を伝えたら、タービンサイズでかくて、たぶん2Lで回んないよって言われたんで、じゃあ2.1Lにするかってなって」

なるほど、大型タービンがゆえの悩みもある。そもそも、どういうセッティングになっているのか気になったので聞いてみた。「形から入るので本当はHaltechを考えていたんですけど、予算の都合上Vプロでセッティングしてます。T67はちゃんとセッティングしたらそれなりに馬力できると思うんですけど、まぁ自分が乗れないだろうって、馬力を抑えてもらっています」

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ミッションの不具合も抱えており、現在の所ブーストは1キロに絞っているらしい。その現状も踏まえてトータルでどのような感想を持っているか聞いてみた。

「セッティング時に乗りやすいセッティングをお願いしました。ただタービンの性質を考えると、どうしても下がないかな。本質的にはツアラー系の吹け方に似てるのかなと。
タービンの事考えると乗りやすいほうではありますけど、まぁ、どしてもドッカンな雰囲気はありますね」

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仕様の詳細について

まず外装はWONDERのフルエアロ、ボンネットはオリジンのタイプ2を使っている。WONDERのエアロは素人でもボルトオンなくらいチリがよくリーズナブルとの事。

その他、不明大型ウイング、リアのクリアテールはSONAR、エアロミラーは廃盤になったガナドール。そして気になるボディカラーはフィアット500の純正色をベースに調合したオリジナルカラーでオールペン。

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このセットにひときわ目立つホイールは、ワークのシーカーNXでカラーはカッパークリア。F10j−26 R11j−28の18インチ。深リムが独特な雰囲気を作り出している。

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ロアアームの延長はF40mm、R25mm、いずれも信頼性のあるYURA-MODEを選択。キャンバーはF7度、R11度だが暫定的であり今後は起こすとの事。タイヤはF215/35、R255/35でこれもまた満足してない様子。とにかく目指す所は高い。

車高調はENDLESSのZEAL、FUNCTIONにバネレートF26kg、R28kg。シルビアにしては固めで乗り心地が少し良くなるかもと、ヘルパーを入れている。

ブレーキはスカイラインtypeMの流用、リアにはビッグローターキットが入っている。

室内の様子

室内を見ると真紅のバケットが2脚。助手席がBRIDEのEXASⅢで運転席が気に入っているというMAXISⅢ。メーターは水温、油温、油圧、ブースト計をDefiで統一。ブーストコントローラーはアペックスのAVC-Rで制御。リアのタワバーはRash Factureとクスコ。

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上置きタービンとタービンブランケット

「どちらかと言うと、高音のSRっぽくない音が好き」こうした理由で以前は不等長のエキマニを入れていたが割れてしまい、取材した日は等長のエキマニが入っていた。排気の出口はRSRのマフラー。

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アールズのオイルクーラーは、サーキット走行時に縁石へのヒットを回避する為、取り付け位置を見直す予定。

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エンジンルームを覗くと上置きタービンに目が行く。「上置きはインパクトあっていいですね、乗ってるとウェイストゲートの音も聞こえるし楽しいですよ」

タービンを覆っているカーボン調の袋状の物。これはタービンブランケットといい、遮熱板のような機能と、タービン本来の機能向上、温度差による破損を防ぐ効果があり比較的安価で購入できるようだ。何よりも見た目がスマート。

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今後のクルマ造りについて

彼はショップとDIYをうまく使い分けている。DIYに関しては、仲間と集まって共同で工具を購入したり、作業をしたりしてカスタムライフを楽しんでいる。

造っている最中とはいえ、ここまで魅せてくれるシルビア。彼に今後のクルマ造りについて聞いてみた。「この仕様に至るまでいくつも回り道をして、仕様(自分の理想とするビジョン)に迷っていたんです。今後の豊富?もう次の車も見えはじめてます」

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最終的にかけた費用を聞いて驚いてしまったが、それも方向性による迷いからだろうか。今、その迷いは無くなり改めてクルマづくりを一からしたいという想いなのかもしれない。

これからクルマ造りをしたいという人に向けてメッセージをもらった。「とりあえず無理しない程度にやってみなと。それか自分でそういう場所(ミーティング、あるいは走行会)に出ていって。交流して、情報交換して。けっこういいなと思ってても、やらない人たちもいるじゃないですか?結局やらないと分からないですよね」

Written by: Maruyama
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