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[前編] 新スタイルの提案!!サイクルフェンダー、ワイヤータックをはじめコンセプト、イズム、職人芸が詰まったS15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

新たなカスタムの指針として紹介したい車両がある。オーナーはドリドレ主催の一人ますだーまん。彼は張り出しエアロなど様々なカスタムスタイルを消化して、新しいコンセプトのマシンを製作した。

かねてから、その仕上がりに関して評判を耳にしていたが、実際に目の当たりにしてみて、どれくらい記事にフィードバックできるか悩んでしまった。

国産車のカスタムシーンに一石を投じる、そのイズムに迫りたい。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

サイクルフェンダー、ワイヤータック

取材にあたり、待ち合わせ場所を箱根のコンビニに設定。現地に到着すると、駐車場に停まっているシルビアを遠目に見て「純正?何か違う。普通ではないシルエット」こんなファーストインプレッションだった。

その違和感を払拭すべく、手始めにエンジンルームを覗かせてもらうと、その上品な外装とのギャップもあってか驚いてしまった。

サイクルフェンダーにワイヤータック。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

強力なサポートメンバーに支えられたマシンメイク

まず視界に飛び込んできたサイクルフェンダーは、新潟のおしまゆさんによる施工。
「めちゃくちゃ作業早いんですよ、エンジンルームの塗りも含めて、これ10時間ほどでやっちゃうんで」と話の内容から信頼関係がうかがえる。

後輩のリョウタさんに手伝ってもらって仕上げたという配線関係は「一応、ワイヤータックですけど、タックしきれてないかもしれないですね」との事。残された配線の一部は編組チューブで収納されている。

オイルキャッチタンクやリザーブタンクなど、ごちゃつきの原因となる要素は、コアサポート周辺に配置し、クーリングパネル(海外製)で隠すことで実用性と見た目を確保している。

ヘッドカバーは「塗装を全部剥ってくれるんで、耐久性も高いはずです」と話す、富山のトータルリペアカラーによる結晶塗装。

「普通の6速よりも多くオイル入ってるんで」とHPIの6速クロスを使用するにあたり、ミッションオイルのキャッチタンクはMCR Factoryの横井さん(D1選手)の好意により製作してもらった。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

見て楽しむ。走れて壊れないエンジン造り

エンジン内部は、強化メタル、ヘッドガスケット1.4mm、廃盤で手に入らないというアペックスの260°のカム。

タービンはGReddy、TD06-25G・エキゾースト80mmのフルタービン。
「エキマニはがんばって買ったアルトラックです。めちゃくちゃキレイで、音がめちゃくちゃいいですよ。それなりの金額出す価値はありますね」アルトラックにタービンとゲートを送って現物合わせで作ってもらった。

「インマニは純正をサンドブラストにかけて、NAの70πのスロットルをつけたくらいです。本当はショートポートのサージタンクつけたかったんですけど、それするとまたセッティング取らないといけなかったんで、まぁいいかなと」
その他、SARDのレギュレーターやHPIの冷却系パーツなど、パーツ選びも実用性と信頼性の高い物でビルドされているように感じた。

これらのセットを金プロとHKSのEVC6で制御「ブースト1.5かけて450馬力ぐらい。普段は1.3で400馬力ちょいちょいくらいってところですかね。パワー的には問題ないですね、ちょっと下がないって感じですけど」課題はあるものの、現状に満足している様子。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

お手本にしたいカスタムが満載

エンジンルームだけでも、十分にこだわりを感じてしまうが本マシンの見所は外装にあるという。彼の車に対する姿勢を交えつつレクチャーしてもらった。とにかくディテールの作り込みがすごい。

まずは純正バンパーから紹介するが、同じバンパーをつけている方ならダクト部分が塗られているのが分かると思う。普通に塗装する訳ではなく彼の場合はこうなる。
「ただ塗り直すと、普通のつや消しブラックになるじゃないですか?僕からすると、あっ、そうなりますよねって。そういう感想になっちゃうんで、ここは一回塗装剥がして平らにした上で、わざとボコボコ(シボ仕上げ)にしてもらってます」と、このようなマニアックな話から始まった。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

純正を再現したカーボンボンネット

純正に見えるボンネットはカーボン製で、純正を再現する為の工夫が施されている「あえて純正エンブレムをつけて、で、ウォッシャーノズルもつけてることで純正感出るじゃないですか?で、カーボンって言っても歪みがどうしても出るんで、何回もサフ塗って研いでを繰り返してもらって。なるべく波打ちを消してもらって、光が当たっても、まず分からないようになってます」

パテ盛りを経験した人なら分かると思うが、この言葉は意味する作業は、非常に根気と技術がいる作業。その甲斐あってか、彼の狙い通り言われるまで全く気が付かず、とてもカーボンとは思えなかった。見た目は鉄板そのものである。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

純正バンパーからの流れが美しい、叩き出し加工

フロントフェンダーは、純正フェンダーを叩いてパテで純正の“耳”を再現している。

「純正の耳を利用している訳ではなくて、叩いた上でパテを盛って純正の耳を100%再現してもらってます。これはもう板金屋のセンスです。板金屋っていうか後輩(TDO MOTORINGのショウタさん)なんですけど、僕のことよく分かってくれてるし、こだわりも理解してもらってるんで、おかげで純正パンパーからのつながりも完璧です」

この言葉を聞いた瞬間に、この車をはじめて見た際の違和感の原因が見えてきたように思う。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

まるで欧州車のような美しいボディラインが表現された

リアフェンダーは貼り付けフェンダーであるが、スムージングとアーチ上げ加工がされている。

「FRPのブリスターを貼った人なら分かると思うんですけど、社外エアロって、アーチ部分の中心(アーチ部分の中心とホイールの中心を結んだ点)が一番高くなってない事が多いんですよ。純正フェンダーと違って。横から見るとけっこうアーチの中心が水平っぽくなってる事が多いんですね。それは嫌だったんで、中心が一番高くなるようにしてもらいました。これこそ、まさに純正のラインだと僕思ってるんですよね」

「あと、前後のフェンダーを横から見ると、ほとんどがリアの方が低いんですよね。で、フロントの車高を下げちゃうとサイドステップが斜めになってしまう。それじゃ前後バランス悪いんで、リアのアーチを上げて、フェンダーとリムの隙間が指一本入るくらい。前後均等。これが僕のクルマ造りの醍醐味というか、スタンスですね」
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

特に注目すべきはプレスライン。純正はドアからリアフェンダーを通ってトランク手前まで続くが、それをほぼ完全に再現しており、まるで欧州車のような美しいシルエットを造り出している。

このフェンダーが市販(ノーブランド)の30mmをベースにしているというから驚きだ。何度も調整を繰り返したので、おそらく出幅は35mmくらいではないかとの事だが、このわずか5mmが仕上がりを左右する重要なポイントになりえる事を再確認できる。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

180sxとs15のリアウイングの取付位置は悪い?

リアウイングも純正の3本足から2本足に変更。当然スムージング加工による。

「180sxとs15シルビアって、純正ウイングの位置がバンパーやトランクの対して位置が前なんですよ。それは好きじゃないので30mm後方にずらして、ウイングとトランクの位置が合うようにマウントしてます。s14は位置がキレイなんですけどね。あと、鍵穴もスムージングしてます」

ここまで来るとマニアの世界になってしまいそうだが、その指摘を確認してみると確かにバランスに欠いているように思う。彼のフィルターを通すと色々な物が見えて面白い。

ガナドールミラーにもこだわりがある「手前は素地っぽさ(つや消しのブラック)を出しておいて、それ以外は塗るみたいな。最近の車っぽく。あと、ドアバイザーもエアロのひとつだと思ってるんで付けています」

後編へ続く。
ミニマルにカスタムされたs15シルビア

ミニマルにカスタムされたs15シルビア

Written by: Maruyama
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