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104STYLEのインプレッサ!!オーバーフェンダー、エアサスなどをチェック!!WRX STI spec-c RA-R

104STYLEのインプレッサ!!置き車として造り始め、3年越しにスタンスでアワードを獲得するまでの道のり!!片側90mmワイドのオーバーフェンダー、走れるエアサスなどをチェック!!

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インプレッサと言えば、ラリー、海外・雪国で人気というイメージが定着しているかと思うが、今回ご紹介するインプはいわゆる“置き車”として、新たな一面を魅せてくれる車両である。

GDBのF型最終モデル「WRX STI spec-c RA-R」は300台の限定車で、中身はチューニングカー顔負けのスペックを持つ。オーナーのナカムラさんと、神奈川県厚木市にあるショップ、mary(メアリー)のタカハシさんが、造り上げたボディメイクの裏側を見ていきたい。

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走れる置き車

元々S13乗りのナカムラさんは、S13を降りた後、しばらく普通車に乗っていたが「左足が寂しくなっちゃって」と思い切って、インプを購入した。限定モデルで、そのままサーキットインできてしまいそうなモデルを購入するあたり、やはり元S13乗りという気がするが。

「年間通して使えるクルマがよかったんです。だから、ここまでする前ですけど、スキーも行ってたし。で、足車の軽を買ったんで、それから手をかけ始めたって感じですね」

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変化

オーナーのナカムラさん、メアリーのタカハシさんの共作になる本マシン(メアリーのブランド104STYLE)の道のりは、普段の何気ない会話から始まる。

「まぁ、最初は走る為に、このクルマ買ったと思うんですけど、そっからスタンスネーションってイベント面白そうだから出たいねって話をした所から、2年間エントリーしたんですけど、落っこたんですよね(笑)書類選考で。で、もうどうしようっつって。イベントを諦めるか、それともイベント目指してやるのか。イベント目指してやるんだと、パンチも弱いし、色々造らないと駄目じゃない?って事で」

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こうしてタカハシさんの提案から、スタンスネーションを目標にクルマ造りを始めるが、書類選考で落とされて、露頭に迷う事になったそうだ。

方向性

そんなクルマ好きの大人2人が頭を悩ましていた頃、タカハシさんがインターネットで1台の写真を見つけ、アワードを獲得する運びとなる。

「スタンスに出すのにね、インプレッサ用のオーバーフェンダー売ってはいるんですけど、出幅が少ないんですね。これじゃあ、あれだよねって。で、インターネット見てたら、いい感じのオーバーフェンダー組んだインプレッサの写真が出てきて、これにしようよ!って。イメージが固まったんですけど、色々探して調べてるうちに、その写真CGだったって分かったんですよ(笑)じゃあ、もう仕方ないから、造るかっていうのがキッカケですね」

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見つけた写真はCGだったものの、方向性が見えたようで、実現に向けて動き出す。

概要

フロントバンパーはVOLTEX。ディフューザー付きのアンダーパネルはワンオフ、ボンネットはSEIBON。

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サイドステップはVARIS、サイドディフューザーはワンオフ、ミラーはクラフトスクエア。

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リアのバンパーはMスポーツ、ディフューザーはワンオフ。トランクはVARISに、VOLTEXのスワンネックのウイング。

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見慣れないボンネットはSEIBON(アメリカ製)でインテーク部分が珍しい形状だ。

「SEIBON(アメリカ製)たしか4種類くらい出してますね。インタークーラーを前に移したので、真上にインテークいらないから、このタイプにして」

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置き車であっても走りについての機能性は考慮に入れているのがうかがえる。

リアのディフューザーは、マフラーの上を塗っている塗り分けたワンオフ。そこからオリジナルの4本出しマフラーがインプ乗りにとっては新鮮だ。

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「中間から後を造ってるんですけど、音量があるので電磁バルブ(リアクションレーシング製)を左右つけて蓋ができるようにしています」

消音の為のバルブは、コンソールにボタンを設置しコントロール。また、マフラーのテールエンドはチタンで焼いており、刻印はサンドブラストで入れている。

テールエンドについては、輸入車やVIP系でよく見られる、伸ばしたり縮めたりできるような加工が施されている。

オーバーフェンダー

さて、本車両の見所のひとつであるオーバーフェンダーであるが、初見は既製品と思ってしまうくらい独創的な雰囲気を持っていた。

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「こんな感じに造ってるんですけど、ちゃんと全開走行できるようにフェンダーも造って。スタンス系って言うとね、キャンバー入れたりとかしたいけど。やっぱり走りもしたいから、どうにかならないかなって」

思わず販売しないのか聞いてみた。すると、大口径のホイールを入れる為に加工が必要な為、なかなか既製品としては難しいところもあるらしく、現在の姿になるまでトライ&エラーを繰り返したそうだ。

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「問題があって、これだけフロントタイヤ外に出してると、フロントバンパーに干渉するので、バンパーを30mmくらい短縮(バンパーとフェンダーを一部カットしている)してるんですね。元々、タイヤすれすれにバンパーがあるので、ハンドル切った時にぶつかっちゃうんで、そこの加工が必要ですね」

そう聞いて、真横からフェンダーのアーチ、バンパーを見ると確かに、ハンドルを全切りしても干渉しないくらいのスペースを設けている事に気がついた(フェンダーのカット、バンパーの短縮加工で広げている)。

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手の込んだワンオフという事だが、一番苦労したところはどの辺りなのだろうか?

「やっぱ、フェンダーのデザイン。うん。何回も造り直して、途中で見せて意見出して。アーチも最初、タイヤに合わせたアーチ造ったんですけど、そうするとキッチリしすぎちゃって。じゃあ、もうちょっと幅広げようかとか、後部の切ったところの角度とか、何回もやり直して少しずつ造り上げました」

「インナーフェンダーも外して、中の鉄板の合せ目も全部叩いて、潰してギリギリ逃げてる状態で、ある程度出来上がったら、付けた状態で走って、フルストロークしてもぶつからない所までやって」

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これを聞くと既製品としては難しいのかもしれない。しかしパーツの少ないインプ乗りの方にとっては、少なからず気になるであろう。

「ここまでなっちゃうと、専用のフロントバンパーも造らないといけないからね(笑)ボルトオンではいかないですね」

限界

フェンダーの出幅は、片側90mm、両方で180mm。

「265/35r18の通しで且つポテンザの71R。ひっぱりの事も話し合って、僕的に、主観なんですけど、ちょっとひっぱりたいよと。そういった話しの中で10.5jにするのか11jにするのか、色々なクルマの写真を研究して、結局10.5jにしました。11jでもよかったんですけど、そうすると肩が少し寝てしまうんで。そういうタイヤの魅せ方とかもこだわってますね」

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タイヤのひっぱりに関しては、ナカムラさんのクルマに対する想いもあるようだ。

「あの、かっこいいし、やりたいんですけど。イベントだけに特化したクルマだったら、それでもいいかなと思うんですけど、その場で変えたりするんじゃなくて、やっぱり常にこの状態で走れるし、魅せれるしっていうクルマがいいかなと思って」

インプについては、純正フェンダーの場合、履けるホイールが限られているのだろうか?

「そうなんですよ、たしか235/40r18が純正だったんですけど、たぶん追っていっても8.5j+40くらいまでしかいけないんですよ。それで、ツラで干渉しないかなぁって状態ですよね。だから265履いてるっていうと、なかなかいないんじゃないかなぁと」

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ホイールは、レイズのTE37V MARK-Ⅱで、サイズは10.5j-25、18インチの通し。スペーサーはなく、ホイールを履かせながらフェンダーの製作を行ったそうだ。

エアサス

フェンダーの造形について、タカハシさんと話し込んでいる最中に突然「ガリガリ」と地面を擦る音が聞こえた。どうやら、オーナーのナカムラさんがインプの場所を移動しようとして段差に引っかかってしまったようだ。

「上げて上げて(笑)」

と、タカハシさんが声をかける。すると車体がどんどん上がっていき、難なく段差を交わして移動していった。

「はい、エアサスになっています。アラゴスタカップ。トラストの足入れて、尚且つあれだけ低いとこうなっちゃうんで(笑)前後にアラゴスタで専用のカラー入ってます」

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海外のカスタムカーや、一部の輸入車で標準装備されているが、国産のスポーツカーではまだ珍しいエアサス。もちろん、走ることも想定しているので、この状態のままアタックする事も可能だ。そこはナカムラさんの意向通り、日常のあらゆるシーンにも対応でき「どこでも行けるクルマ」になっている。

「良い物ついてるんですけど、ついつい忘れちゃうんですよ(笑)」

車高調とエアサス

エアサスが気になる方の為に、車高調とアラゴスタカップについて説明を付け加えたい。

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「車高調はトラスト(グレッディ、パフォーマスンスダンパー)バネは、アラゴスタカップを付けた上で、車重などを計算してもらって、元々付いてたスプリングレート(6k、4k)よりも硬くしたかったんで、2kずつ上げてもらって。で、ショックのストロークも計算して、きっちり50mmくらい上がるように。あと、ピロアッパーじゃないと付かないんですけど、車高調のリアはゴムブッシュだったんで、アッパーも造ってもらって、それに合うようにカラーも全部造ってもらったって感じです」

アラゴスタカップについては、TOPLINEが扱っているそうなので“下げたいけど、普段も乗りたい”という方はチェックしてみると良いだろう。

造り物と小物

いわゆる置き車における、トータルイメージ・コンセプトは非常に大事だが、置き車の楽しみ方は、カスタムのディティール、小物の選択を見るのも個性が出るので面白い。

本車両で言えば、タイヤプリントだったり、フェンダーに設置されているウインカーがBMWのM3用だったりする。

小物で、特に面白いのは、リアウインドウに貼られた“ELステッカー”。ガラスの内側に貼って電気を流して光らせるそうだ。

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「スモークガラスなんかに貼っておくと夜だけ光って、文字が見えてくるんです。こいつの場合は、ガラスの内側にELステッカーを貼っておいて、表側に通常のステッカーを貼って、浮いて見えるようにしてます。立体感が出るんですよ」

こうした細かい気配り、人に言われないと気が付かないと思われるカスタムが、オーディエンスの印象を大きく変える場合もある。

バンパーも、元々あったナンバーの取付台をスムージングし、両サイドのダクトと合うように同じ形状のダクトをセンターにも造った。

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また、サイドステップのディフューザーも、リアフェンダーのデザインとの兼ね合いでワンオフしている。

これらは、つまるところコーディネートの一つなのだ。

エンジン

エンジンルームは、「これから」と話すお二人であるが、実はこのインプ、純正で320馬力も出ているそうだ。

「RARっていうグレードなので、通常のSTIは280馬力なんですけど、こいつは320馬力あって、タービンサイズも、通常のSTIより少し大きくなっているんです。だから、まぁ、そこまで手を入れなくてもいいかなっていうのはあったんですよね」

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現在の所はトラストのインタークーラーや、エアクリ、ブローオフ、ワンオフのパイピング程度に留めてある。

アームやローター、ブレーキなども、STI仕様の為、本来は変える必要はないだろう。

しかし、カスタムというのは終わりはない。フェンダー同様、面白い物を見せてくれる事に期待したい。

室内

STI純正の4連メーターにOKUYAMAのメーターフード、レカロのSPGと至ってシンプルな室内について、タカハシさんはこんな風に話していた。

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「ドンガラにしちゃえば楽なのかもしれないですけど、あくまでもリアシートは外さず、ロールバーも加工して入れる予定です。レーシーな感じと内装がコラボしているようなイメージで。元々張替えとか得意なので」

そもそも、mary(メアリー)は張替えなどを得意にするショップだけに、今後の室内メイクは楽しみだ。

現在のところ、センターコンソールに埋め込まれた、マフラーの消音バルブのスイッチ。運転席にはエアサスのコントロールボタンが設置されている(エアサスは上部右側のボタンから、フロント上げ、左はリア上げ。下は右から、フロント下げ、左はリア下げ。スイッチは強制的にコンプレッサーを切るスイッチ)。

また、タカハシさんの指導を受け、ナカムラさんがDIYしたツイーターの為のピラーを見る事ができる。

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トランクには、エアサスのタンクとウーハー、パワーアンプがあり、トランクの裏側はVOLTEXに特注したというスワンネックの補強がある。

インプレッサの魅力

コンセプトは、どこでも走れるカッコいいクルマ。アメリカ人に好まれるような。小さくまとまるのではなく「でっかくやろうよって感じ」で造り始めたマシン。

書類選考で落とされ、苦悩の末にスタンスネーションでアワードを獲得したのは、さぞかし驚きだったであろう。

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「ビックリしたというより、え?って感じですよね。3年越しですんで(笑)」

冒頭にも話したが、いわゆる“SUBARU乗り”のイメージを、別のベクトルに持っていった本車両。ナカムラさんはインプの面白さについて語る。

「やっぱり、はじめて乗る4駆だったんで、当然、最初は乗り方がよく分からなかったんですけど、コーナーを思いっきり踏んでいけるクルマだって分かって、走るのも面白い。あと、今回みたいにここまでやって、あんまりイベントで見ないクルマでパーツも造り込んだって所で、まぁ目立つクルマにもなったのかなというのはありますね」

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「乗り換える気??まったくないですよ。すげー気に入ってます。これの為に家のガレージができたようなもんですからね。とりあえずこれ、倒れるまで乗りたいな(笑)」

Written by: Maruyama
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