日産のスペシャルティカーとして1965年に誕生したシルビア。
S12からS15は黄金期といわれ、若者の心を捉えました。
この時期のシルビアはいわゆるデートカーというイメージがある反面、チューニングされ峠やサーキットを疾走するクルマというイメージも併せ持っていました。
シルビアの歴史について紹介します。
FJエンジンを搭載した S12シルビア
1983年に登場した4代目シルビアS12には、リトラクタブル・ヘッドライトを採用した2ドアクーペと3ドアのハッチバックのボディが用意され、CAエンジンとFJエンジンがフロント縦置きに搭載。
どちらのエンジンもターボでハイパワー化されましたが、FJ20ET型は190PSまで高められました。
FJエンジンはスカイラインにも搭載されており、日産の技術の粋を集めた高性能なエンジンでした。
S12は、スーパーシルエットフォーミュラ・シルビアターボとしてレースに参戦したり、WRCのグループAにも参戦したりして、クラス優勝に輝きました。
ビッグヒットしたS13シルビア
1988年に登場した5代目シルビアS13は、ボンネットを低く抑え、近未来的なデザインのボディが若者に絶大なる支持を受け、約30万台を販売し日産のドル箱に成長。
S12に引き続き、CAエンジンが搭載されましたが、マイナーチェンジした際に、SRエンジンに変更され、中でもSR20DET型は205PSを叩き出しました。
S13は、デートカーといったイメージが強かったのですが、FRでハイパワーのエンジンが搭載されているため、ワンメイクレースも盛んに行われ、硬派なイメージもありました。
大型ボディのS14シルビア
1993年に登場した6代目シルビアS14は、ボディは3ナンバー枠に拡大。
搭載されたSRエンジンは、NAは160PS、ターボは220PSまで高められました。
ただ、大型化されたボディが不評だったためか、S13ほど売り上げは伸びませんでした。
最後のシルビアS15
1999年に登場した7代目シルビアS15は、5ナンバーサイズのボディに戻り、スタイルや走りにおいて、高く評価されました。
中でも、スペックRは、SR20DET型エンジンが搭載され、MT仕様で250PSを叩き出し、走りのシルビアをアピール。
S14に比べシェイプアップされたボディラインに、釣り目ライトのフロントマスクはベストマッチで、精悍なイメージを漂わせていました。
しかし2002年、排ガス規制などを理由に、S15でシルビアは生産終了。
シルビアは復活するのか?
これまで、シルビアを復活して欲しいという願いが膨らみ、色々な情報が流れています。シルビア復活の情報は、2013年に東京モーターショーで出品されたiDxから始まりました。
2017年東京モーターショーでは、日産からFRライトクーペが出品される情報が流れており、シルビアが復活するのではないかと期待が高まっています。
長く若者の心を捉え続けたシルビアは、今でも中古車市場で人気があります。時代はFFや4WDの自動車が全盛に入り、シルビアが孤軍奮闘していたイメージですが、復活して欲しい自動車の中の一台です。