先日の記事に続き、いよいよオールペン作業となります。
180sxは後期の設定にあった純正イエローですが、塗り替えるのはもったいないという意見をもらいながらも、頭の中のイメージを形にする為、ついに大幅なリメイクに突入します。
サフェーサー
作業3日目になりますが、下処理のサフェーサーが入りました。
アーチの切り上げの最終段階である、コーキングも塗られています。溶接、パネルボンド、コーキングという工程ですので安心できます。
180sxのウィークポイント
180sxはリアゲートが大きく、配線グロメット穴、周辺の鉄板にクラックが入り雨水の侵入がよく起きます。
「ゲートが大きいので仕方ないですよね。ここが割れるのは。このクルマはもうおじいちゃんですから、おじいちゃんの肩甲骨が折れてますみたいなもんですね。例えばカプチーノがBピラーの下がよく錆びるとかってあるじゃないですか?180sxだと酷いと雨漏りして、ピラーをつたってシート下のフロアが錆びます」
これらの理由から、塗装前にコーキングをします。コーキングは通常、塗装を弾く事が多いので特殊なコーキングを使ってくれました。
オリジナルカラーの調色
事前に打ち合わせた際に、色は日産NOTEのダークメタルグレーをお願いした所、GTRのシルバーと同じカラー品番で調合が違うという事が判明しました。
そこで、調合の量を調整してもらい、オリジナルカラーになるようにカスタマイズしてもらいます。NOTEのダークメタルグレーと、GTRのシルバーの中間というと伝わりやすいかもしれません。
GTRの塗装といえば高価なイメージがあるので得をした気分です。また、ベースとなるカラーを元に調整してもらっているので、再塗装も心配ないでしょう。
塗装開始
まずは脱脂作業を行い、1回目の捨て吹きを行います。
その後の様子を見ていましたが、薄く何度も塗っています。塗装はやはりショップによってやり方も異なってくる職人芸だと再認識します。
「4、5回目で整える感じですね。この辺は感覚になりますね。メタリック難しいよぉって感じです(笑)塗りムラや戻りムラなどいっぱい出ます。メタリックは目を整えるのが難しいですね」
と話しながら「ここ勝負するか。うーん悩む(笑)」と出来る限りツヤツヤという要望に答えてくれます。塗装段階でツヤを出したほうがより光沢が出るが、塗りすぎると垂れてしまう難しい判断だ。
事前に塗装が終わった小物を見ると、ワクワクしてきました。
クリア塗装になると、ゴミが途膜に付くのでその場から離れて事務所で待ちます。
しばらく待つと、クリア塗装が終わったと声をかけてもらい、見に行くと光沢のあるグレーにも見えるシルバーなクルマに仕上がっており、テンションが上がります。
「磨き工程なしで、この状態で渡す場合もありますよ、ちょっと安くなりますんで」
と、走っているお客さん向けだろうか、ユーザーの要望に応じて柔軟に対応しているようだ。
翌日
車体の塗装が終わり、ドアやエアロの塗装に入ります。
塗装の準備をしている間、運転席側の配線を留め直してると「ここに穴あけるともう少し上に上がりますよ」と教えてくれます。
水戸さんは、そもそもショップのオーナーであり、ドライバーでもあります。過去に持っていたライセンスを聞くとD1GP、フォーミュラーD、JAF国内A、国際B、タイのRAATのライセンスを持っていた人物で、こうした走りに関するノウハウも豊富に持っています。
塗装
サフ研ぎを行い、塗装の準備をします。MOZEに来る前日にガソリンスタンドで割ってしまったバンパーもパテを入れて補修してもらいました。
車体と同じ工程で作業が進みます。今回ドア内とパーツをばらしての塗装ですが、ひとつひとつのパーツの準備と塗装があるので、非常に時間と労力を必要とします。
「ミラーも中まで。なるべく塗料が飛ぶようにばらせるところはばらします。バンパーは凹凸があるので均一に塗るのは難しいですよー(笑)」
オールペンについては、単に色を塗ると言っても大変な作業というのが分かります。
もちろん、ショップとなると事務作業や接客なども発生するので、それなりの費用と時間がかかるのは理解が必要だと思います。
良い取引をするなら、交渉相手を理解する事は大切です。
磨き
本来は養生時間をもっと置くと思うが、デモカー企画なので無理を言って仕上げてもらいます。これは完全に自己責任なお願いとの事で了承してもらいます。
もちろんその場の交渉ではなく、半年前から相談していた上での話です。
まずは、表面を研いで行きます。
「クリアを整えるんです。せっかく綺麗に塗ったのになんて事するんでしょうね(笑)」
磨きの目的は主に、ほこりやチリの除去とクリア肌の整えになります。
水戸さんにお願いして、作業を手伝わせてもらいましたが、このポリッシャーが重い上に当てすぎると塗装をはがしてしまう為、とてつもなく重労働でした。手首が2、3日痛かったように思います。
タオルバフからスポンジバフに変えて磨き作業が終了します。
ボンネットの輝きは、格段に違っています。塗膜の波が消え“クリア肌を整える”という言葉の通り、表面が均一化されました。
ゲート
さて、移植するゲートですが穴だらけなので、裏側をFRPで塞いでもらい、表面はパテで整形すると共に、バックランプの穴もスムージングしてもらいます。
また、今回の外装リメイクで高騰しているモール類をすべて変えようと思いましたが、ゲートのモールはトランク側のモールだけ交換して、ガラスを覆う枠の部分は塗装して再利用した方が、良いとのアドバイスを受け塗装してもらう事にしました。
次回は、思わぬトラブル発生で作業が難航した話をお伝えしたいと思います。
ご予約はこちら
ZERO-1 MOZE(モゼレーシング事業部)
〒651-2267 兵庫県神戸市西区平野町西戸田520-1
営業時間:10:00〜19:00(日曜・祭日は10:00〜18:00)
定休日:不定休(レース、イベント日はお休み)のため、ご来店の際はお電話下さい。TEL:078-961-7801
FAX:078-961-7802事業内容 : DRIFT・レース活動・VIP・USDM・JDM、パーツ開発/販売(各種ローン取扱い中)
ご予約時は |
---|
ご用命の際は「ストリートシック見た!」とお伝えいただければスムーズに対応いただけます。 |