チーム163Racingに所属する唯一の女性ドライバーYさんは、小柄で笑顔が魅力的な普通の女の子。一見すると大学生のような彼女だが、その外見とは裏腹にs13シルビアに乗ってドリフトをしてしまう女性ドライバーでもある。
母親の影響で買ったs13
Yさんは母親の乗っていた、s13シルビアが子供の頃から大好きで、いつかは乗ってみたいと思っていた、思い入れのある車種だという。室内の雰囲気、乗りやすいサイズ、パワフルなエンジンなどが気に入っている。
ドリフトをするつもりはなかったらしいが、163racingとの出会いが彼女を変えてしまった。
「はじめて横に乗った時、楽しかった。スリルとか。ジェットコースターより楽しかったし、自分もこういう風にやりたい、自分もやりたいと思いました」
外装より走る事に専念
彼女のシルビアは黒ヘッド、14タービン、シルクロードのエキマニ(撮影時はHKS)、トラストのインタークーラー、ラジエター、強化アクチュエーターといったメニューで、ブーストアップ仕様になっている。
足回りはフロントがGPスポーツ、リアがTEINの車高調。32GTRのスタビに、タイロッド、テンションロッドなど変更している。
外装は、ミリタリー好きな事もあって、つや消しカーキ色に塗装されている「ミリタリーのロケバニとか絶対かっこいい」と将来的にはロケバニで全身武装したいそうだが、今はエンジン関連や走行会に出る費用、タイヤ、オイル代など走る事に費用をかけたいとの事。
普段は本庄やスポーツランド山梨に行くことが多いが、間瀬サーキットに行ったり、大会にも出たいと意欲的だ。
小柄な女の子ならではの工夫
身長が156cmと小柄なYさんは、シルビアを振り回すにあたり、ちょっとした工夫が施されている。
クラッチペダルに足がちゃんと届かない為、溶接でペダルを20mm手前に延長加工。また、バケットは身長の低い人や女性ドライバー向けにコンパクト設計されたブリッドのZETA3、type-Sというモデルを選び、さらにシートレールも同じく溶接で、前方に30mm移動させている。
加えてサイドブレーキを引く力が弱いとの事で、URASのタツノオトシゴを入れ、少しでもサイドの効き目が強くなるようにしているようだ。
DIYもできる範囲でやってしまう
「ちゃんと馬かけないと駄目だよ」と思わず心配になってしまい口にしてしまったが、Yさんはフロントパイプ、マフラーの交換や、オイル交換、タイヤの組み換えもDIYでやってしまうそうだ。
163racingでは、唯一の女性ながら走行会前はみんなで雑魚寝したり、顔に虫をのせられたり、男として扱われているが「女々しいのとか嫌いだし、自分も男みたいなので、男に囲まれてる方が楽」と話していた。