トヨタの復帰で盛り上がる世界ラリー選手権(WRC)ですが、国内でもラリーが盛んに行われています。
例えば、2017年の全日本ラリー選手権は、全9戦で行われる予定で、2月の嬬恋を皮切りに全国で開催されています。
全日本ラリー選手権はいわゆる上級者向けで、この他に参加者のレベルに合わせて色々なラリーが行われています。
アベレージラリーとSSラリーの違い
ラリーには様々なルール、タイムの計測方式があり簡潔にまとめたみました。
走りの正確さを競う
アベレージラリー(第1種)の場合、指定された平均速度をいかに厳守して走行できるか減点方式で、その正確さを競います。
速さと正確さを競う
アベレージラリー(第2種)の場合、スペシャルステージ(ss)と呼ばれる区間では最速のタイムを競い合い、ロードセクション(リエゾン区間とも呼ばれるss区間とSS区間を移動する区間)では指定された平均速度をいかに厳守して走行するか、速さと正確さを減点方式で競います。
純粋に速さを競う
SSラリーの場合、スペシャルステージ(ss)での最速のタイムを競い合います(ロードセクションでは、所定時間内にチェックポイントに着かないと減点となります)。
主観ですが、一昔前まで国内ではアベレージラリーが主流でしたので、SSラリーが主流の海外とルールが異なっていたように思います。
ただ、最近では国内もSSラリーが主流になってきており、実は海外と差がなくなりつつあります(全日本、東日本ラリーや、一部の地方戦はSSラリー)。ですので、昨今の国内のラリーシーンも海外との違いはないと言っても過言ではありません。
変化に富んだ路面のRally of Tsumagoi
Rally of Tsumagoiは、全日本ラリー選手権の第1戦で、群馬県嬬恋村で開催。
2017年の総距離は410.754km、スペシャルステージは20本が用意されました。
Rally of Tsumagoiは、スノー、アイス、ターマック(舗装路)といった変化に富んだ路面をいかに攻略するかが勝敗のカギとなっています。
昼間、日光によって雪が解けだして水浸しの路面が、夜は凍ってしまいアイスバーンとなってしまうので、路面の状況にタイヤをいかにマッチさせるかも重要です。
2017年は、難しい路面にスピンすることが多く、ドライバーやコ・ドライバーを苦しめました。
ターマックのツール・ド・九州2017 in 唐津 Supported by Sammy
ツール・ド・九州2017 in 唐津 Supported by Sammyは、全日本ラリー選手権の第2戦で、佐賀県唐津市で開催。
2017年の総距離は417.40kmkm、スペシャルステージは13本が用意されました。
総距離が長く、ターマック(舗装路)で競い合うこのラリーでは、タイヤの消耗をいかにコントロールすることが勝敗のカギとなります。
Rally of Tsumagoi が開催される前は、このラリーが第1戦だったので、このラリーから参戦する車両も多いです。
2017年は、コースが変更されましたが、雨日のスタートでドライとウェットが混在するスリリングなレース展開となり、勝田範彦/石田裕一(ラックSTI名古屋スバルDLWRX)が総合1位となりました。
全日本ラリー選手権は、4WD限定の最高峰・JN6をはじめ、2WD車両の頂点を争うJN5、86とBRZのワンメイクとなりつつあるJN4、1500ccまでの2WD車両が疾走するJN3、1600〜2000ccのJN2、最も排気量の小さいJN1のクラスに分けられ、身近な自動車をベースした車両がほとんどで、観戦していても楽しいです。
旅行を兼ねて、全日本ラリー選手権を楽しむ人も少なくありません。