木戸さんは、2016年のSTANCENATIONお台場ラウンドに参加していたオーナーだ。
筆者との関係はその年の春に開催された福島SRMTからで、筆者と一緒に参加していた。
お台場ラウンドが終了し彼は自分の車を改めて見直していると、「これと言った特徴もなく普通だ」と感じたらしい。
残りの車検が満了するまでは乗るつもりの大好きな愛車。だけど、彼の中では現状にどこか納得が行かず「このままで良いのかな?自分の限界はこんなものなのか?もし、このまま乗って満了を迎えたら後悔するんじゃないか?」と言った葛藤もあり今回のリメイクにあたったきっかけになったらしい。
「リメイク」に盛り込んだ木戸流アイデンティティとコンセプト
今回の方向性や考えは木戸さんの言葉で言えば「ボディを薄く見せる、既存の180sxとは一味違うボディバランスを見せる、縦幅と横幅の兼ね合い」を意識して製作に当たっている。
ノーマルの180sxだと、リアの車高が高く見える「ケツ上がり」に見えてしまうのだがリメイク前はオリジン製55mmワイドフェンダーやTRA京都製のダッグテールなどで視覚的効果を狙って低くみせていた。
だけど、そのフェンダーも今では多くのユーザーが愛用している。それと、現状から更に車高を落とすとなるとオリジン製フェンダーではフェンダーアーチが低いのでこれ以上は不可能と判断。
木戸さんなりの新たな見せ方を開拓するべく、Nスタイル製オーバーフェンダーを軸としてフェンダーアーチを上げて車体を低く見せるのと、全体的に車体を薄く(地面に張り付いてる様)を考えたらしい。
それと同時に、今まで装着していたクリスタルテールランプやダッグテール、純正リアアンダーやルーフスポイラーも排除して徹底した木戸ワールドを展開しようと只今奮闘している。
ボディカラーもラメをあしらっていた赤から、ラメを排除しワインレッドに変更予定らしい。
作業中の頭の中や心境
車を触って大胆なイメージチェンジをしている間に誰もが一度は思うこと「本当にかっこよくなるのか?」木戸さんも例外ではなく、「常に頭の中には期待と不安が入り混じってました」と話していた。
仮に今回の仕様変更に当たって、既製品を使用していればHPやSNSなどで装着されている車両を見ることができるから不安要素も少しは軽減されるが木戸さんに関してはその「未来予想図」もない、「常に暗闇を手探りで進む状態」なのだからどれだけ不安要素が強いのかは、カスタムしている人ならわかるだろう。
でも、彼と話す中で印象に残ることを語っていた。
「先駆者の方だって、きっと最初は同じような不安と常に戦いながら製作してたはず。同じ車好きなのだから、その不安も楽しみながら進みたい。そしていつか自分の車も先駆者の方が自分に与えたカッコイイ印象を自分も誰かに与えたい。」
この言葉を聞いて木戸さんは本当に車が大好きで楽しく車遊びをしてるのだな、と感じた。
現在の進行状況
一通りの作業が完了し、今は塗装をしたボディの乾燥待ちとのこと。
ここから更に、アンテナ穴と純正フェンダーにあけた穴、ダッグテールを装着していた穴のスムージング作業やルーフのブラックアウト化、足回りの再構築などの作業が残っているらしいので、StreetChicでは完成までを追いかけたいと思う。
Photos by: Takashik
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