Hさんが操るJZX100のチェイサーはISF(レクサス)のブルーにオールペンされ、ドリフト車としては非常に綺麗なマシンだ。
元々、180sxやシルビア、GTRなど数台乗り継いできた生粋の日産党だったらしいが、数年前に所有していた180sxのエンジンが弱ってきた時に、本マシンに出会った。
彼は、チーム風間の中では年長者で、風間オートサービスとは十年以上の付き合いをさせてもらっているという。
ドリフトしててもかっこいいクルマ造り
彼のクルマ造りは、日光サーキットに最適化されているが決して「走り」だけではなく「スタイリング」も忘れていない。
フロントバンパーはCar Hospital UNIT、サイドステップはST-GARAGE、リアはTRAUM、ウイングはTRD、その他ガナドールミラー、汎用ボンネットダクトと様々なメーカーのエアロでコーディネートされている。
さらにフロントフェンダーは風間オートのフェンダー(35mm)にN-STYLEのワイドフェンダーを追加。リアはアーチ上げにN-STYLEのワイドフェンダーでタイヤのはみ出しを抑えている。
公道もサーキットも走れる仕様だ。
足元をチェックしてみる
車高調はドリフター御用達のDG5。取材当日はDG5の調整の為に、車高は高めに設定したという。
「DG5はアラゴスタに似ている。粘りもいいし、ギャップがあったときにもしなやかに対応してくれる。スイフトのバネも手伝って路面に吸い付いている感じ」
ホイールは18インチ9.5jの通し。タイヤはフロントがフェデラルの595RS-R、リアはトライアングルのTR968。
595RS-Rはキャンバーによる内べりを軽減する為、少し固めのタイヤを選択したという。トライアングルのTR968は、タービン交換車でも減らないので大会以外の滑らせて遊びたい時には一番いいタイヤだそうだ。
基本的にはフロント235、リア265を履いているが雨の日は太いタイヤを履いたり、大会に出る時には煙の出るパフォーマンスを重視したタイヤを臨機応変に選んでいる。
フロントのキャンバーはロアアーム交換車だが4.5度に抑え、リアはほとんど0状態に起こしている。この設定がバランスがとれていて走りやすいそうだ。
日光サーキットへの最適化
マフラーはオリジナルマフラーで、出口のドルフィンテールは風間オートサービスの新製品。音量規制がある日光サーキットを意識して装着している。
タービンはいわゆる“ポン付けタービン”で一番大きいHKSの3037(ブースト1.6でおおよそ470馬力)を選択。メインコースである日光サーキットでは十分との事。ファイナルギアも日光サーキットに合わせて変更。日光の一部のコーナーは2速だと振りっ切って3速だと滑らない事がよくあって、それをギア比の調整で軽減しているそうだ。
とは言え、本人曰く「僕はシビアなコントロールを求めていなくて、滑らせて遊ぶ派なんですよ」との事。
風間オートとドリフト、そして仲間たち
Hさんは来月もチーム風間の仲間たちと、泊まり込みで福島のエビスサーキットに行くそうだ。インタビュー中「風間オート」というキーワードが何度も出てきた。そこから思いが伝わってくる。
最後に“Hさんのカーライフ”について伺ってみた。
「僕は長く細く楽めたらいいかなと思ってますね。極めるとかじゃなくて、みんなで和気あいあいと。今日みたいに仲間と滑らせて遊んで、その中で思い出じゃないけど、大会に出たりして。あとは仲間のサポートに回ったりして。それくらいが一番いいかなと。」