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BC RACING車高調のレビュー

BC RACINGの2ウェイ車高調を組んでドリフトした結果!!モニター当選者に同乗して聞く、以前との違いとは?トラクション、コントロール性、セッティング内容など

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BC RACING車高調のレビュー
5月に実施したBC RACINGと、ストリートシックでコラボしたモニター企画「BC RACING×StreetChicモニター企画-2ウェイ車高調ハイスペックモデルHRが無料」にて当選したOさんに、取付後の感想を伺うべく走行会にお邪魔してきた。

オーナーの求める“良い足”は、ステージ、スキル、考え方によって異なってくると思う。まずは彼の人物像と、所有するマシンを説明するので、その後に車高調に関するレビューを読んでいただければと思う。

BC RACING車高調のレビュー
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人物とマシン

Oさんは、月に1〜3回ほど走行会や大会に参加する、走りにアクティブな人物で、富士スピードウェイ、茂原サーキット、本庄サーキット、日光サーキットなどを主なステージとし、けっこうな頻度で走り込んでいる。それは、マシンの様を見ていただければ分かるだろう。

車両は神奈川にあるショップ、TOP ONEで面倒を見てもらっているそうだ。現在マシンの方向性としては「ただパワーを出す、無理な補強をするのではなく、いかに楽しめて壊れにくい車にするかを主に車製作を行ってもらってます」との事。

BC RACING車高調のレビュー

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マシンスペック

今回、車高調の取り付けを行ったS15シルビア(タイプR)だが、概要は以下になる。

■エンジン・吸排気系
カムシャフト(TOMEI) ポンカム、エアクリ(BLITZ)、サクションパイプ(不明)、タービン(TOMEI) M7960、フロントパイプ(BLITZ)、スポーツ触媒(アペックス、砲弾マフラー(不明)

■燃料系
社外燃料ポンプ(不明)、燃圧レギュレーター(TOMEI)、社外インジェクター(TOMEI)

■駆動系
メタルクラッチ(ORC)409D 、フライホイールはクラッチ付属品を使用。

■足回り
車高調(BC RACING) HR COILOVER KIT

[フロント]
強化タイロッド(IKEYA FORMULA)、タイロッド延長アダプター(YURA-MODE) YURAアダプター「W-SR」、延長ロアアーム(YURA-MODE)純正+30mm、加工ナックル(YURA-MODE)裏☆YURAナックル、調整式ピロテンションロッド(Z.S.S.)、調整式ハイアングル ピロテンションロッド、強化テンションロッドブラケット(NISMO)、パワーブレースシステム2

[リア]
フルリジット強化メンバー(TOP ONE)、リアサスペンションメンバーブレース(KTS)、調整式ピロアッパーアーム(IKEYA FORMULA)、調整式トーコンアーム(CUSCO)、スカイラインのインドラブレーキ流用、BNR34純正補強バー流用

■ホイール、タイヤ
F:9J+15、235/40R17、TOYO R1R
R:9J+30、265/35R18、大会時はゼスティノ07R、普段はKENDA KR20

■室内
フルバケ、社外メーター、9点式ロールバー(サイトウロールケージ)基本6点+サイドバー+リア斜交バー

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クルマの味付け

楽しく走れて、壊れにくいクルマに仕上げているようだが、馬力やマシンの特性についても聞いてみた。

「馬力的にはピークで380馬力くらいです。コンピューターは東名のレイテック。フルコンと言われているやつです。なんで、カムもタービンもコンピューターも東名で揃えて造っています。ブーストはLOで1.2、HIでオーバーシュート気味で1.4掛かるかくらいです。まぁ、あまり使わない、大会でここ一番で。上の伸びって言うよりは、下の突き上げっていうんですか?トルクを強めにしてます」

尚、キャンバーについてはフロント6度、リア1度を基準にセッティングしているそうだ。

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車高調レビュー

取材日の路面状況は、あいにくのウェットであったが、すでに数回サーキット走行を行ったとの事で、これまでの感想を事前にレポートにしてまとめてくれた。

ーーBC RACINGの製品を手にしてみて、感想はありますか?

Oさん:倒立式を使うのが初めてなので、ロッドが想像以上に太く、剛性がかなり強いのではないかと第一印象で思いました。フロントのセッティングを変更する必要もあるのではないかと考えました。

ーー取り付けに関して苦労したところはありますか?

Oさん:取り付けに関しては、TOP ONEにて取り付けをしていただきました。フロントの別タンクに関しては暫定で、インシュロックにて固定しています。今後、取り付け位置に合わせたワンオフステーを作成予定です。暫定でもっと簡単に固定できるとよかったかもしれません。

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ーーセッティングはうまくいきましたか?

Oさん:本庄サーキットにてセッテイングを実施しました。結果としては、この車で、できる範囲での最大限でのセッティングはできたと思います。

ーーどのようなセッティングにしましたか?ダイヤルの状況など教えてください。

Oさん:現状のセッティングとしてはフロント(縮み23段・伸び23段)リア(縮み12段・伸び24段)リアのみ2ウェイを生かすようなセッティングにしてあります。

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ーー車高の調整は以前と変わりましたか?

Oさん:車高に関しては、リアを車高調交換前より約20mm程上げました。リアのストローク量をあげることで、よりトラクションを意識した形にしてあります。

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ーー以前と比べて空気圧は変わりましたか?

Oさん:特に変化なし。空気圧に関しては冷間で0.8~1.8kpaにてセットしています。当日の自分自身がどれくらい車に乗れているかで変更しています。

ーーバネは交換しましたか?

Oさん:バネは現状は吊るしのまま使用しています。今後はフロントを硬く、リアを柔らかくする方向で考えています。

ーーセッティングの過程で苦労した事を教えてください。

Oさん:苦労した点としては、リアのトラクションが上がったことで、フロントがアンダー傾向が、強くなってしまいました。フロント・リアのバランスを考えて現状ではセットアップしてあります。それでもまだフロントが負けているので、更なるフロント補強が必要だと感じています。

ーーキャンバー等、アライメントの設定は変更しましたか?

Oさん:とくに変更はありません。

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機能面について

ーー単筒とロッドが太いと思いますが、乗ってて違いは感じましたか?

Oさん:フロントの剛性感が強くなったイメージがあります。

ーーロックシートがテーパー形状になっていて、ほとんど緩まないそうですが、使用していかがですか?

Oさん:以前の車高調は、頻繁に緩んでいてマイナスドライバーで叩き込んでいました。そうすると、ケースと皿にガタツキが、どうしても出てきていました。かれこれ5、6回かな、BC RACINGの車高調をつけてサーキット走りましたけど、全然緩む気配もないです。

ーー逆に緩める際に、固着はありませんか?

Oさん:今のところ固着等は一切ありません。

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ーーアッパーシートにベアリングが入っていますが、バネ鳴きはありませんか?

Oさん:バネ鳴きに関しては、車両の音がうるさいこともありますが、運転していて感じません。

ーー底づき、跳ねなどありましたか?

Oさん:底付き、跳ねは一切なしです。

機能面についての詳細

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走りについて

ーー乗り心地(通常走行時)は依然と比べて変わりましたか?

Oさん:減衰力を1番柔らかくセットして街中を走行してみましたが、かなり乗り心地が良くなり、サーキットユーザーだけでなく、ストリートユーザーにも使える車高調だと感じました。

ストリートユーザーが峠道などを走る際には、減衰力を硬くすることでより車両感覚が、別の車に乗っているのではないかと感じるレベルでの変化です。

ーーご自身の運転の癖はありますか?ある場合、その癖に対応できましたか?

Oさん:特にはないと思っています。現状、違和感なく運転できています。

ーーアンダー、オーバーどちらが運転しやすいですか?

Oさん:弱アンダー傾向をアクセルで車の向きを変えてドリフトして曲がっていくイメージが好きです。

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ドリフトについて

ーードリフトしてみた感想を教えてください。

Oさん:アクセルOFFで、ドリフト姿勢を維持できる時間が長くなったため、他者との追走が、かなり楽になりました。

ーー2ウェイになって、トラクションの掛かり具合は変わりましたか?

Oさん:コーナーへ進入したのち、アクセルONから出口まで、全体的にトラクションが上がりました。車が前に前に進もうとする感覚がより一層高くなったイメージです。

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ーー2ウェイになって、アクセル開閉に変化はありましたか?

Oさん:全体的にアクセルを開けるタイミングが早くなりました。また追走時には、アクセルOFF時のリアの沈み込み時間が長くなったことで、逆に前の車を待つというこうができるようになり、アクセルOFFの時間が多くなりました。

ーーコントロール性に変化はありましたか?

Oさん:トラクションの掛かりの維持が楽になったことで、余裕が持てるようになりました。そのおかげでハンドル操作・アクセル操作に集中することができ、結果として全体的なコントロール性が上がりました。

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ーー以前と比べて、改善したところはありますか?

Oさん:追走時に前の車に合わせる際に、以前はサイドブレーキなどを使い無理やり合わせていましたが、今はアクセルOFFとフットブレーキがメインで合わられるようになりました。

ーー海外ではフォーミュラーDなど、大会系のマシンは、BC RACINGやKWを中心とした2ウェイ、3ウェイの車高調が標準になりつつあるそうですが、2ウェイを使ってみて感じたことはありますか?

Oさん:現在のドリフトでは、いかにトラクションをかけて車を前に進めるかの時代だと考えてます。その為にはドライバーがアクセルを踏んだ瞬間に、車にトラクションが掛かり前に進む。これができるのは2ウェイ、3ウェイの車高調だと思います。

また、トラクションの掛りがリアに残る為、後ろを走る車に求められる、前の車に合わせるという行為も、常にトラクションが掛かることでやりやすくなることから、標準になりつつあると考えます。

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ーー最後に今回の企画や製品はいかがでしたでしょうか?
Oさん:このたびは、このようなモニターの機会をいただきありがとうございました。ハイパフォーマンス車高調を付けてみて、まだまだ車に伸び代があるのだと感じました。今後、セットアップを進めていくことでドリフト大会で勝てるようになると、自信が持てそうです。

素人のレビューになってしまい、大変読みにくいところがあるかと思いますが、思ったことを素人なりに素直に書いたつもりです。自分自身にとって有意義なモニター企画になりました。本当にありがとうございました。

取材を終えて

取材を終えて、フリートークで実際のところ、どうなのか聞いてみたが「トラクションが上がりすぎて、フロントのメンバー周りの補強をしないといけない」と、贅沢な悩みの回答が返ってきた。

たしかに同乗させてもらい感じたのは、ドリフトの姿勢に入ってから、後輪が滑って逃げる感じではなく、ウェットにもかかわらず路面を掻いている。後ろから押されるような感覚が強く、本人のレビューにもあったが、トラクションが掛かっている時間が非常に長く感じた。

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通常、1ウェイで伸び側、縮み側を自分好みに調整するには、メーカーに出して特注したりすると思うが、自分が理想とする足回りになるかどうかは、仕上がってくるまで分からない。

その点、2ウェイ、3ウェイは自分でダイヤルを回して調整できるので、気軽だし、ステージによっても変更が可能だ。エンジンが持つパワーを正確に路面に伝えるという事は、非常に大切で、玄人ほど足回りやアライメントにこだわる。

理想の足回りを探している方は多くいると思うが、最終的には自分で造るセッティングが一番面白いのではないだろうか?

Written by: STREETCHIC
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